害虫辞典(ゴキブリ)


    ゴキブリ辞典

 ゴキブリと聞けば、大抵の人は「汚い・気持ち悪い」と毛嫌いされますが、
 ゴキブリをよく知ることも、大嫌いなゴキブリを減らす近道になるかもしれません。
 ここでは知っているようでよく知らないゴキブリという害虫について、
 ご紹介したいと思います。

  目次 ゴキブリ駆除

 ・ゴキブリの歴史
 ・ゴキブリの種類
 ・ゴキブリの特徴
 ・ゴキブリの成長
 ・ゴキブリの求愛
 ・ゴキブリの分布
 ・ゴキブリの害
 ・ゴキブリの予防
 ・ゴキブリの対策


ゴキブリの歴史

実はゴキブリの歴史は非常に古く、出現は約3億年前にさかのぼると言われています。 人類の出現が約400万年前というのに比べると、ゴキブリのほうが大先輩ということになります。 また、ゴキブリは古生代から絶滅せずに生き残ってきたことから「生きている化石」とも言われています。 ゴキブリは、体内に共生する微生物の働きによって、非常に乏しい食環境で生活することができ、 また、雑食性が強く、人間が食べ残した残飯や、垢、髪の毛、和紙や油といったものまで食料とします。 そんなタフさが「生きている化石」として、今日まで絶滅せずに生き残ってきた要因なのでしょう。

ゴキブリの種類

どこの家庭でもゴキブリに悩まされていますが、世界にはなんと約4000種類ものゴキブリがいます。 そのうち、日本で生息するゴキブリはというと、50種類ほどですが、私達が普段家庭で見かけるのは、 主にチャバネゴキブリ・クロゴキブリ・ワモンゴキブリの3種類です。 ゴキブリは、大きさもさまざまで、1cm程度のものから10cmにもなる種もいます。 世界で一番大きいとされているナンベイオオチャバネゴキブリは、10cm以上もあり、さらにハネを広げると、 20cmにもなります。日本の最大種であるヤエヤママダラゴキブリは5cmほどで、家住性の種はいずれも1cmから4cm程度です。

ゴキブリの特徴

ゴキブリは、全身が押しつぶされたように平べったく、狭い場所に潜みやすい体型をしています。 窓や扉などのわずかな隙間から入り込むことが出来ます。触覚は長く、胸の部分の下に隠れるように、 小さな頭がついています。アゴが発達していて、あらゆるものをカジって食べます。 食器などもカジルことから、明治時代までは「御器(ゴキ)カブリ」と呼ばれていましたが、文献の誤りで、 「か」の文字が抜けていたのがそのまま広まり、現在のゴキブリという名が定着したようです。 ゴキブリの脚もまたよく発達していて、とても早く移動ができ、そのスピードは時速300kmにもなります。 反対に、ハネはあまり発達していないので、飛翔能力は低く、長時間飛行することは出来ません。 しかし、ゴキブリをやっつけようとして、顔面に向かって飛んでこられたという話はよく耳にします。

ゴキブリの成長

ゴキブリは、卵→幼虫→成虫という順で成長する不完全変態の昆虫です。 一方、チョウやカブトムシのように、蛹(サナギ)の形態をとる昆虫を完全変態といいます。 この不完全変態のゴキブリは、幼虫と成虫の形がよく似ており、幼虫時代に5〜7回の脱皮を繰り返して 成虫になります。クロゴキブリのような大きな種は、成虫になるのに1年半から2年ほどかかり、 世代交代の速度は意外と遅いものが多いです。 ゴキブリの卵は、数十個の卵が一つの卵鞘(らんしょう)という殻に包まれています。 飲食店でよく見られるチャバネゴキブリのように、メスの尾部に卵鞘をぶら下げたまま一緒に移動して卵を保護するものや、 サツマゴキブリのように、いったん体外で形成した卵鞘を体内のポケットのような器官に入れて保護するものもいます。

ゴキブリの求愛・交尾

ゴキブリは、メスの方からオスへ求愛をします。メスが出すフェロモンをオスが触覚で感じ取り、メスに接近します。ゴキブリのオスとメスが出会うとまず、お互いを触覚で確認します。次にオスはメスに背を向け、翅を立ててメスとは別のフェロモンを出します。メスはオスの出すフェロモンに誘われ、オスの背中を舐めます。オスの出すフェロモンに、メスがうっとりしている間にオスは180°回転し、メスと交尾を始めます。ゴキブリのオスとメスの交尾器が接合すると、交尾終了まで1時間以上つながったままでいます。。

ゴキブリの分布

ゴキブリは、もともと熱帯や亜熱帯の原産であることから、暖かいジメジメした場所を好みます。 日本でも北にいくほどゴキブリの数は少なく、逆に南にいくほど多くのゴキブリが生息しています。 しかし、近年では暖房の普及によって寒い地域でも数が増えてきています。 特に、一年中暖房を完備した飲食店や船舶などは、ゴキブリにとって最高に居心地のいい場所となっています。 皮肉なことに、文明の進化とともに、ゴキブリも勢力を拡大してきているのです。 ゴキブリは、森林環境に依存している種が多く、人家に生息する種類は、主にクロゴキブリ、チャバネゴキブリ、ワモンゴキブリで、 これらはアフリカから移入してきとされています。

ゴキブリの害

ゴキブリの害として、まず1番に挙げられるのが、ばい菌の媒介です。 これはゴキブリが便所や下水、台所などを棲家とすることから指摘されることです。 実際には食中毒菌や伝染病菌、ポリオ(小児麻痺)などの病原体を媒介することが ありますが、ゴキブリの病原菌の媒介によって、これらの病気になるという事例は実は少ないようです。 普段の生活の中での一番の害は、やはりゴキブリの出現による不快感(キモチ悪さ)でしょう。 特に飲食店などで、ゴキブリが客の前に現れる事があれば、店のイメージに致命的なダメージを受けることになります。 また、近年ではゴキブリがビルの機械類に侵入し、配線をカジって破壊したり、糞(フン)をして電気系統に支障をきたしたりと、 経済面でも大きなダメージを与えています。

ゴキブリ対策 〜予防〜

●侵入を防止する
ゴキブリは、わずかな隙間から侵入することができます。玄関や窓をきっちり閉めること。 窓を開ける時は、必ず網戸をすること。壁や天井でも、1.5ミリの隙間があればほとんどのゴキブリが 入り込めるので、そういう隙間があれば、徹底的に埋めてしまいましょう。

●巣を作らせない
ゴキブリは、狭くてジメジメした場所を好んで巣を作ります。 家具と壁の間の1センチくらいの隙間は、ゴキブリにとってのパラダイスです。 また、木・紙・ダンボール・断熱材・布なども大好きで、卵を産み付ける格好の場所となります。 冷蔵庫の横にこのようなものを置いて置くと、ゴキブリにすばらしい繁殖場所を提供していることに なりますので、すぐに除去しましょう。 キッチン・風呂場・洗面所など、ゴキブリが好む水廻りを点検し、ゴキブリが好むようなものは、ゴキブリが 巣を作れないよう、袋などに入れて密閉するとよいでしょう。

ゴキブリ対策 〜駆除〜

家庭でできるゴキブリ駆除の方法には、「粘着シート」や「毒エサ(ホウ酸ダンゴなど)」、「燻煙(けむり)式殺虫剤」、「殺虫スプレー」などがあります。これらは全て市販されているので、簡単に手に入れることができます。

●「粘着シート」・「毒エサ」
設置は、シンク下棚の四隅、水廻り周辺、部屋の四隅、普段片付けない物陰がなどの暗くて通気の良くない場所が 最適です。基本的にはゴキブリをよく見かける場所に置くといいです。 ただし、「喫食毒」と「粘着シート」を一緒に使用するのは避けましょう。「毒エサ」を食べたゴキブリが、巣に戻ってフンをすることにより、他のゴキブリにも毒の効果が出るのですが、「粘着シート」につかまってしまうとその効果が発揮されなくなるからです。

●「燻煙式殺虫剤」
ゴキブリだけではなくダニやノミといった害虫にまで効果がありますが、事前に薬がかかってはいけないものに、ビニールをかぶせたり、使用後に拭き取ったりと手間がかかるのが難点です。

●「殺虫スプレー」
市販の殺虫スプレーには、「即効性」と「残留性」のものがありますが、「即効性」のスプレーが主流となっています。即効性の殺虫スプレーは、見かけたゴキブリをすぐに退治できるので、突然ゴキブリが出現した時に頼りになります。 ただ、ゴキブリは動きが素早いため、追いかけながらスプレーするのは意外と大仕事かもしれません。また、最近は死んだフリをするゴキブリもいるようで、死んだと思って新聞紙などを取りに行っている隙にどこかへ逃げてしまうというケースもあるようです。

※飲食店などでよく見られるチャバネゴキブリの駆除については、専門家でないと難しい点があります。自分たちだけで駆除しようとは思わずに専門家にご相談下さい。精神的にも経済的にも負担が軽くなります。
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